2022年1月14日(金)発行
みなさまへ
新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
1年をふり返り、自分は総じて幸せな1年を過ごせたのか。それとも不幸せに耐えた1年だったのかを考える。受け止め方次第とはいえ、人それぞれに感慨深いことだろう。
そもそも、幸せにせよ不幸にせよ、その状態が永遠に続くことはあり得ない。ツキがよくてもいつかは見放されるし、これ以上ない絶望も必ず時が癒してくれる。
不運に出遭っても耐え忍び、希望を捨てず、努力の末に得た成功の喜びが、何物にも代えがたいのは、自分の事でなくても共感できよう。
それを思えば、結局この世には幸福も不幸もないのではなかろうか。あるのは1つの状態と他の状態の比較だけ。心はその変化の大きさに素直に反応する。
だからこそ、生死の境をさ迷った、極貧を経験したという者のほうが、健康でいられ歓び、富める安らぎを、より強く味わえるのであろう。
そう考えれば、運不運に一喜一憂することはない。日々の出来事すべてを受け容れ、生かす心持ちさえあれば大丈夫。幸福はその人の心がけ次第でおのずと築かれていく。(PHP2022年1月号より)
本年もよろしくお願いいたします。